かのコレ

キャスト発表されたときだけ元気になる茶の間

未来のミライを見てきたよ

先日、未来のミライを見てきました

元々好き嫌いのハッキリ分かれる監督ではあるんだけど、今作はあまりの酷評に次ぐ酷評の嵐で逆に楽しみだったわ(^ω^)

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結果、言うほど悪くないのでは?という感想でした。※個人の主観です

まあでもちょっと予告編詐欺みたいなとこはあったよね(予告詐欺ほかの映画でもけっこうあるけど)

あの予告だと、タイムスリップしてきた未来ちゃんとあれこれ奮闘して過去や未来を変えないようにしようとがんばるサマータイムマシンブルースタイムパラドックスな話を想像しちゃったわ。

 

サマータイムマシンブルースはほんとに名作なのでぜひ見てもらいたい(突然のステマ)

いま見るとすごく面白いキャストでびっくりする

 

で、未来のミライですがたぶん、見る人の年齢や立場や生活環境によって全然違う見方になるだろうし

人の子供やペットの写真を見せられたりSNSに投稿される他人のプライベートが苦手な人とか、そもそも子供が嫌いな人は、ただただ苦痛の2時間だと思う。

映画見ないで悪評だけ見て「ほらやっぱり細田はダメなんだよwww」って層も多い印象。

あとたぶんみんなが見たい細田と、細田が今やりたいこと、見せたいことが違うんだろうなあ。

これ、ただ単純に細田が自分の子供かわいくてしかたないだけなんだと思うけどな。

あと中の人が合ってない云々はこれもう大人の事情だからしかたねえよwww

おたくがキャスティング権持てるぐらいの圧倒的権力者になるか、おたくが細田にならないとむりだよwww

俺自身が月牙になるみたいなことだよ(BLEACH)

やっぱり幼児の声は幼児にしか出せないよなあ。

 

食べログとかもそうだけど評判やクチコミってどこまで信用します?

まあ、相対的な民衆の感想としてはアリだろうけどぜんぶまるっと信用はできないよね。

クソクソ言われてた作品が自分はすごく楽しかったり、まずいまずい言われてたものが自分はおいしかったりするもんねえ

個人的怨恨でくっそネガキャンしてめちゃめちゃ評価下げたりもするもんねえ

(もちろん逆のパターンもあります)

自分で見たり体験しないと結局わからんし、すごく近しい関係の人の評価なら多少アテにするかな

 

話が逸れました。

またいつものようにくどい感想かいてきますね

ネタバレありです

 

 

 

 

個人的に思ったのはこの映画は子供の成長物語というより、子供のふしぎを大人の目線から描いてるのかなと思いました。

 

庭の木に導かれてくんちゃんが不思議な体験をいろいろするシーンがあって、あれ意味わからんって感想よく見たけど、いやあのシーン意味ないんだよ、たぶん。

子供の頃ってふしぎな夢をよく見たり、絵本とか見ながら空想したり、絵描いたり、子供の発言ってよくわからんし、でも時々本人が知らないはずのことをなぜか知ってたり、お母さんのお腹にいたときのことを覚えてたり、昨日までできなかったことが突然できるようになったり。あと日常生活でオカルトじゃないけど不思議な体験とかあるじゃないですか?(夢で故人に会ったりとかね)

あれらの過去のシーンってそういういろんなことをふしぎだねえ、かわいいねえってほほえましく描いたやさしいファンタジーでしょ。

突然自転車乗れるようになった!→夢で誰かに教わってたりして!

お雛様片づいてる!→妖精さんのしわざかな?みたいなやつさ。

ひとつひとつのシーンに意味はないんだよ。くんちゃんや、お父さんお母さんの唐突なふわっとしたかわいい夢や空想の世界だから。

わたし、夢のなかでもいいから死んだおばあちゃんに会って話したいからくんちゃんいいなって思うし、わたしもスイミーっていう絵本めっちゃ怖かったから魚に追いかけられるシーン超怖ぇし、くんちゃんが夢で叱られてたお母さんを見てきたから現実でよしよしするのかわいいなってほほえましく思ったよ。

なので、世間のみなさんのレビューほどあそこらへんのシーンに嫌悪感抱かなかったし、別にそんな深い意味ないんじゃね?ってわたしは思ったのです。

 

あと、わたしも実際青いスカートが嫌で(黄色がよかった)幼稚園行くのゴネたことがあるし、親に隠れて弟を(ままごとの)鍋でぶったりしたよ(なぜかめっちゃ記憶に残ってる)くんちゃんそれめっちゃわかるわーwwwwww

 

すげえリアルだなあと思ったのは、子育てに関するお父さんお母さんのやりとりです。なんかやたらリアルだった

「よその奥さんにいい顔して、いいパパねって言われてヘラヘラしてるの好きだよね。そういうのぜんぶ見透かされてるんだからね!?」とか

「あなたは赤ちゃんに興味ないんだと思ってた」とか

これ、実際奥さんに言われたんだろ細田(^ω^)

特に、あなたは赤ちゃんに~とか最高の皮肉すぎて。

 

そして終盤に差し掛かった頃わたしがふと思ったのは

もしかしてこれ「いつからくんちゃんが存在してると錯覚していた?」の鏡花水月パターンだったらどうしよう(^ω^)(^ω^)

不自然に離されてる子供部屋と食卓のくんちゃんの席、同じ時間軸には存在できなっていうタイムリープのお約束がアッサリ破られたのも、大きくなれなかった(死んでしまった)くんちゃんが見ている夢だからでは??無人磯子駅から出てる無人電車これ、あの世に行くやつだ!!!やばいこれシックスセンスのパターンだこわい!!!!!!!

※くんちゃんめっちゃ生きてた

 

あとすごく気になったこと。っていうか1番印象に残ってること。

 

人様の感想検索すると大体「つまらん」「わからん」「金の無駄」っていうのばかりで触れてる人全然いなかったのだけど

東京駅での緑の人の(あの人なんていうんです?)衝撃の台詞「あなたがなくしたのは自分自身ですね?」

ってとこみんなスルーなの????

もう映画館でわたしとぱらまりさん「ヒェッ」て声出たよ。

え、みんな説明できるの?

自分が自分であることを名前以外であの緑の人に説明できるの??

突然の就活!!!!!!

「あなたという人間を1分間でプレゼンしてください」のやつ!!!!!

突然の!!!

 

(ちなみに、このシーンでくんちゃんが両親の名前答えられなくてわたわたしてる、これ子供あるあるですよね。親の名前知らないってやつ)

 

フゥー!!子供の成長やら家族の絆やらそういうのぜんぶすっとばして自分自身が何者であるかっていう人類に一生付きまとう(そしてたぶん答えがでない)もっともフワッとした社会学的な問いを突然投げてきたァァァァァァwwwwwwwww

 

もう、エェェェェ!?ってなったよね

しかもさ、うちらのような大の大人でさえ答えを渋るようなことを4歳児にあの状況で(緑と時計の追い討ち)問いかけて、半強制的に「ぼくはみらいちゃんのお兄ちゃんです(だからこれからはちゃんとします)」って言わせるのはひでえだろ

あんなんうちら完全に答えらんなくて「乗車できます」プァ~のコースだわ

もう、びっくりしたわ。大問題だろこのシーン。

わたし自分が第一子だからかもしれんが結局最後に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だから」って言われるのほんと腑に落ちない(^ω^)

たぶん、弟妹がいる人はこのやや強引な解決に一言申したくなるのでは(笑)

 

帰り道ぱらまりさんがね、「誰かの何かにならないと自分自身を証明できないのかよ」って言ってて、でも残念ながらそういうとこあるよね。

だから人はみんな承認欲求持ってるし、誰かに関わって、依存して、見てほしくて、認めてほしくて、生きてる限りずーーっと嫉妬するよ。

ほんとはただ、想う誰かに、何かに、自分を肯定されたいだけなのにね。

好きな人には、自分のこと好きでいてほしいじゃん。

 

細田の家族の描き方が多方面から反感買いそうなかんじはわかる。

家族ってすごく身近だけどデリケートなテーマでもあるよね。

家族が大事ってのはわかるけど

正直親の大切さなんて実家出るか親が死ぬかしないとわからないと思うし

毒親みたいな人たちがいることも、幼い我が子を手にかけるようなクズ親がいることもわかってる。家族が一緒にいることが必ずしも幸せではないだろうし、

子供は大人が思うほど子供じゃないし、大人は自分たちが思うほど大人じゃない。

いろんな関わり方があるよ。それがいいとか悪いとかじゃなくて。

1番身近だけどすごく難しいテーマ。

それでもみんな、誰かの子供なんだ。

 

終盤の未来ちゃんとのやりとり

「また会える?」

「これから嫌になるほど一緒にいられるよ!」

はすごく細田っぽいなーって思って、とてもよかった。

 

 

そんなかんじで、なんかいろいろ考えてしまう映画だったよ。

自分は何者なのかとか(だいぶ引きずってる)

 

 

とりあえずシール買ってみた

緑の人はほんとやばい
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